東京、三茶のGrapefruit moonで去年たくさんブッキング連絡をしてくれたTさんから連絡がきた。 コロナの影響で、どこのライブハウスが危機に瀕している。 「晴れ豆(晴れたら空に豆まいて)」も4月は休業だし、 本当は4月10日に配信ライブで出演するはずだった「月見ル君想フ」のライブもなくなった。 長崎でいつも本当によくしてくれる「フォーク酒場」のマスターは「鬱になりそうだ」と、とうとう2週間ほど前に営業停止になり、そして、緊急事態宣言がやってきた。 どこも本当に大変で、なんとか助けたいなあ、と思う。 恩返しをしたい、ライブをしたい、お金を送ってなんとかつぶれちゃわないように支えたい。と、思うわけだけれど....。
出演しているミュージシャンは...ライブを数多くやっていた人たち(全国弾き語りで回っていた私などを含む)ほど、全ライブが飛んでいるわけですね。 3月から6月ぐらいのほぼ..まだ中止の連絡が来てないところもあるけれど「連絡できずにいる」んだろうなぁ、と思っているツアーやら、CMまでレコーディング延期かぁ。 こんな時に私たちが出来る一番ことをわかってらっしゃる。Tさん。 もうすでに、私たち(オノマトペル)とも繋がりのあるミュージシャンたちがアップしていますが、トム・ウェイツの名曲「グレープフルーツムーン」の動画、私たちもアップします。歌詞を「三茶のグレフル仕様」に変えています。 そして横沢ローラなりの解釈で、原曲を全力で真剣に考え、解釈し、解説をしました。 ライブカフェの「グレープフルーツムーン」のほうの歌詞も、訳していますので良かったら見てね。 今回、せっかく英語詞の曲なので「ご挨拶」も英語にしました。fbで繋がっている5000人の友達のうち、3000人は多分ミュージシャン。うち、1500人以上は全世界に散らばる、国籍人種多様なミュージシャン仲間。そしてどの国でもコロナに立ち向かっている事と思うので、英語で話しましたが日本の友達にも伝えたくて、訳もつけました。 Youtubeでご覧ください。 なお、この曲の歌とピアノだけの音源を、いくつかの方法で特典として皆様にプレゼントしたいと思います、このブログのいちばん最後に書いておきます。
もし良かったら、シェアしていただけたら嬉しいです。私たちのライブをグレープフルーツムーンで見てくださった方、いずれコロナ収束後にまたグレフルに出演したときに、スウェットとか着てくれてたらきっと店員さんもブッキングさんも全ミュージシャンも、または…街で遭遇するミュージシャンにも「にやり…」とされることでしょう。笑 Youtubeのコメント(このブログにも記載)にあるとおり、 《三軒茶屋GrapeFruitMoonクラウドファンディング》が始まっています。 ●STORE on the MOON (OFFICIAL GOODS WEB SITE) https://grape-fruit-moon.stores.jp/
●twitter https://twitter.com/GrapefruitInfo/status/1243179518119915521 ●facebook https://www.facebook.com/GrapeFruitMoonSangenjaya/ 原曲アーティスト : Tom Waits 曲名 : Grapefruit Moon performed by: onomatopel Special Thanks To:
Tohru Kumade / for engineering 熊手徹 BEAR HAND SOUND Inc.
変更した歌詞の部分をオレンジ色で表示しています。
Grapefruit moon, one star shining, shining down on me
Heard that tune, and now I'm pining, oh, can't you see?
Grapefruit moon 輝く星 ひとつ 僕を照らしている
かつて聞いたあの歌を いま すごく聴きたい ああ わかるだろう?
'Cause every time I hear that melody, well, something breaks inside
And the grapefruit moon, one star shining, can't turn back the tide
あのメロディーを聴くたび 何かが僕の中で壊れていく
Grapefruit moon 輝く星 ひとつ 時の流れは戻せない
Never had no destinations, could not get across
You became my inspiration, oh but what a cost
目指すところなんてあったためしはなかった 何も越えられなかった
あなたは僕に息を吹き込んでくれた でもなんて大きな代償を支払っただろう
'Cause every time I hear that melody, well, something breaks inside
And the grapefruit moon, one star shining, is more than I can hide
だってあのメロディーを聴くたび 何かが 僕の中で壊れていく
Grapefruit moon 輝く星 ひとつ 見ないフリなんてできやしない
Now I'm singing this song for you and I strive for purity
And I slip just like the stars into obscurity
僕はこの歌を歌いながら 清くあろうともがく
そして僕もまた埋もれていく 星が暗闇に消えゆくように
'Cause every time I hear that melody, well, puts me up a tree
And the grapefruit moon, keep on shining, is all I hope to see
だってあのメロディーを聴くたび 途方に暮れてしまう
Grapefruit moon 輝き続けておくれ
そこにあり続けてくれることが僕の願い
原曲の歌詞とニュアンスも大好き。なので全力で解釈し訳しておきます。
訳:横沢ローラ Grapefruit moon, one star shining, shining down on me
Heard that tune, and now I'm pining, honey, can't you see?
Grapefruit moon 輝くひとつ星 僕を照らしている
かつて聞いたあの歌を すごく聴きたい 愛しい人よ わかるでしょう
'Cause every time I hear that melody, well, something breaks inside
And the grapefruit moon, one star shining, can't turn back the tide
メロディーを聴くたび 何かが僕の中で壊れていく
Grapefruit moon 輝くひとつ星 時の流れは戻せない
Never had no destinations, could not get across
You became my inspiration, oh but what a cost
目指すところなんてあったためしはなかった 何も越えられなかった
あなたは僕に息を吹き込んでくれた でもなんて大きな代償を支払っただろう
'Cause every time I hear that melody, well, something breaks inside
And the grapefruit moon, one star shining, is more than I can hide
メロディーを聴くたび 何かが 胸の中で壊れていく
Grapefruit moon 輝くひとつ星 見ないことなんてできない
Now I'm smoking cigarettes and I strive for purity
And I slip just like the stars into obscurity
僕は煙草をふかしながら 清くあろうともがく
そして僕も埋もれていく 星が暗闇に消えゆくように
'Cause every time I hear that melody, well, puts me up a tree
And the grapefruit moon, one star shining, is all that I can see
メロディーを聴くたび 途方に暮れてしまう
Grapefruit moon 輝くひとつ星 それだけが僕に見えるもの
この曲の意味をひとつひとつ紐解きます。
Heard that tune, and now I'm pining, honey, can't you see?
ここは「聞いた曲、今私は焦がれている、愛しい人よ、わかるかい?」
が直訳なわけですが、
聞いた曲…。これはかつて彼が聞いたことがある曲がふと思い出されて、無性に、聴きたくなっているのだと思うのです。
いつか、もう今は恋人ではなくなった彼女ときいた曲なのかも知れないし、満月になるとどうしても想い出が蘇ってしまうのかもしれない。
can't turn back the tide
「潮の流れは戻せない。」潮の満ち引きと満月と、時のながれと。そんな、詩的な連想が美しいし切ない。
「時は戻せない」ということだと捉えました。
Never had no destinations, could not get across
You became my inspiration, oh but what a cost
この曲のなかで一番、あぁ…と、「彼女」との関係性を察して、失った愛についてぐっと考えさせられるところ。
Never had no destinationsって本当だったら、Never had destinationsだったら素直に、「目標(目的地)なんてあったことはない」と訳せるのですが、noが入ると、少しスラング的に二重に、強く否定している。
そしてこういうスラング的な喋り方をするということが、この「僕」の生き様、風貌をも想像させるんだと思います。
And the grapefruit moon, one star shining, is more than I can hide
is more than I can hide
は、「隠しおおすことなんてできない」もっと直訳すると「隠せるレベル越えてる」
でも「隠す」って何から?
自分の目から、じゃないですかね。
見たら、想い出してしまうすべてのことから、逃げられない。
見てみないふり、感じないふりなんてできない。ということではないのかな。
一瞬、
Nerver had no “destinations (that I ) could not get across”
かなと思ったりもしましたが、いやぁ、
「越えられない目標なんてあったことはなかった」
っていうキャラじゃないでしょ、この「僕」さんは。
人に称えられる人生じゃない。目標なんて持って生きてこなかったし、なにひとつ、達成なんてしていないのさ。
って、満月を見て、すごく感傷的になって、心が壊れて、失った彼女のことを思っているのではないでしょうか。
You became my inspiration, oh but what a cost
「君は僕のインスピレーションとなった。しかしなんと高くついたんだろう」
って訳したら、日本人の私は、インスピレーションて何!?ってなってしまうので、
インスピレーションって何か…。日本語だとどういうニュアンスなのか、考えてみました。
インスピレーションて訳すの難しいですね。
でも「辞書」ひいて出てくるものすべて、だと思います。この歌詞のいいたいこと。
あなたは、僕の「ひらめき」であって、「吸気、息を吸うこと」であって「神の啓示」であって、彼女に「感化」されて、「奮い立たせてくれる」存在であって、多大な「影響」を与える人だったんだろうな。
だけど、何かしらの大きな代償を払って、それを得たんだ、この「僕」は。
いったいなんだったんだろう。
one star shining, is more than I can hide
この、冒頭からでてくる「One star shining」って、いい言葉選びだなあ...素敵だなあと思う。
Grape fruit moonは月なのでstar じゃないんだけど、冒頭から「Shining down on me」は、僕を照らしているのは月なんですかね、星なのかしら。
どちらでもいいんですね。ぽつ、ぽつ、と言葉が切れている。月と、一番星がひとつだけ光っているのか、それとも月を「たったひとつの光る星」と捉えてるのか。「彼女」は、月なのか星なのか、悩んでしまうのは歌詞の最後まで読んだ時です、進みますね。
Now I'm smoking cigarettes and I strive for purity
And I slip just like the stars into obscurity
そして煙草を燻らせながら。ふかしながら。
少しくたびれた…頬もこけたような「彼」を私は想像しています。
純潔を求めて苦しんでいる。
純潔…は私にはちょっと分かりづらいので「清くあろうともがいている」としました。
清く。はなんでしょうね。
やさぐれた時代も、彼女との喧嘩も、斜に構えたことも… いろいろあったのだろうな、
でも自分の気持ちに純粋に。心美しく、ありたい、と、このメロディを聴いて心が壊れるたびに、ぐるぐると考えてしまうのだろうか。
Slip just like the stars into obscurity
「滑り落ちる。星がぼやけてあいまいになってしまうように。暗闇に消えるように。」
という感じですが、
滑り落ちるのは、「僕」が人生を踏み外してしまうこと、そしてobscureは「名もない」「あいまい」「不明瞭」「暗闇でよく見えない」みたいなことですが、、、
「ただの無名な…、なんてことない人として、暗闇に埋もれてゆくひとつの星のような」
という風に捉えました。
'Cause every time I hear that melody, well, puts me up a tree
And the grapefruit moon, one star shining is all that I can see
最後。
puts me up a treeは、木の上に放置されちゃったような、どうしたらいいかわからない、身動きがとれなくて途方にくれているような状態だと思います。
そして冒頭で「僕」を照らしているのは月なのか星なのか、わからないと書きましたが、
本当は正解があるのかもしれない。
でも、私は「どっちでもいい」、どっちだと捉えてもこの曲のニュアンスは伝わってると思いました。
「満月 輝く ひとつ星 それしか見えない」
そんな感じで、単語単語がとぎれていて、どの単語はどこにかかるか、捉え方は、この曲を聴く人の心に委ねられている、と思って聞いてみるといいのかな、と思っています。
この曲のonomatopel演奏の音源を差し上げたい件について。目下のところこんな感じです。 1. 横沢ローラファンクラブ特典として。
4/30までの入会有効。grapefruit moon含む2曲、その他をプレゼント。詳細は横沢ローラファンクラブページにて。
2. ミュージシャンの方で、もし音源データあったらコラボしてくださると言う方がいらしたら..ぜひご連絡ください。(パラデータはありますがクリックで録音しておりません...。)
3. 近日中にオンラインライブをします。特典でこの曲をプレゼントします。お楽しみに! ライブや今後のYoutubeなどの情報を通知を受け取りたい方はオンライン予約フォームに記入してください。
だいぶ長くなっちゃいました。また、好きな曲の訳詞も増やしていきたいと思います。 本当に、またライブができる日々が早く戻って来ますように。
グレープフルーツムーンも、大好きな他のライブハウス、カフェ、バーにも日常が戻って来ますように。
いろんな新しいこともみんなで考えよう。
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